子どもの育ちと親の期待・不安
お子さんの入園をひかえたお父さまお母さまには、「楽しく幼稚園生活が送れるかしら?」「友達はできるかな?」「仲よく遊べるかしら?」など、いろいろな期待や心配があることでしょう。また、幼稚園に入園するまでに、自分の子どもがどこまでできなければならないのかと、あれこれ思いをめぐらせてしまうことと思います。 幼稚園の先生方は「何事においても、自分のことは自分でしようとする心が育つ」ことが大切だと考えています。時期が来たら自然と身についていくものですので、あまりむずかしく考える必要はありません。
幼稚園生活で望ましい姿
幼稚園生活をする中で育つ望ましい姿(自立している姿)は、主に次のようなことです。
- 自分でトイレに行って、排泄、始末、パンツの上げ下げができる。
- 簡単な着替えが自分でできる。
- 靴をはいたり、脱いだりできる。
- 自分で食事をとることができる。
- 自分の要求を言葉、又は動作で伝えることができる。(何かをしてほしい時、おもらしした時、困った時などに)
- 自分の物と人の物の区別ができ、自分の持ち物を整理(おかたづけ)できる。
ただ、心配はいりません。これらのことがすべてできる子どもは多くはありません。まだ十分にできなくても、入園してから自分の力で少しずつできるようになっていけば良いことです。
親の心構え
親の焦りで子どもをせかしたり、叱ったりするのは、子どもの自然な成長、発達の妨げになったり、長所を壊すことにもなりかねません。 また、「幼稚園に行くんだから…」「こんなんじゃ恥ずかしい…」という言葉や態度は、子どもに「幼稚園はたいへんな所」という印象をもたせたり、幼稚園への期待を歪めてしまうことにもなります。
自分一人でできなくても、少しずつ、誉めたり、励ましたり、自信をもたせてあげることにより、自立心の向上にもつながってきますし、こうしたことは、大切な親の側の心構えと言えるでしょう。心配な点があれば、入園する時に幼稚園とよく相談すると良いと思います。 親と幼稚園が協力しあい、理解しあって、長い目(卒園までの長いスタンス)で子どもの成長、発達を見守り育てていくことが大切だと思います。